「ふるさと納税制度」

相談役・税理士の池田茂雄です。

今回は、「ふるさと納税制度」について述べてみます。

ふるさと納税制度とは、自分の生まれた故郷など応援したい自治体に寄付をすれば、寄付金額から2千円を控除した金額が所得税.住民税から寄付金控除として控除され、負担額が少なくて寄付をすることができる制度です。ただ、寄付金控除額の対象となる寄付金の額は、総所得金額の40%が上限です。また、個人住民税から控除される寄付金控除額は所得割税額の20%が上限となっています。ご参考までに、所得税の税率は所得金額により「5%か45%」・個人住民税の税率は一律で「10%」となっています。

ふるさと納税として寄付された金額について控除を受けるためには、ふるさと納税を行った年分について、所轄の税務署に所得税確定申告をする必要があります。確定申告が不要な給与所得者については、ふるさと納税先が5団体以内の場合に限り、ふるさと納税先団体に寄付金控除の申請をすることにより確定申告をしなくても、この寄付金控除を受けることが出来ます。ふるさと納税による寄付金控除を受けるには、当然のことながら税額があることが前提です。

寄付を受ける側の自治体からすれば、この「ふるさと納税寄付金」は収入財源として大きな魅力なのです。そのため、豪華な品物や高価な返礼品で今後、多額の寄付を集めようと期待する自治体が表れるなど、本来の趣旨に反する不適切なケースが目につくようになってきた。そこで、総務省は、「返礼品は寄付額3割以下の金額負担で、品物は地場産品に限定する」との基準を設けて2019年6月から実施された。

今回、「兵庫県洲本市」が、この国の基準に違反して、寄付額の3割を超える返礼品を提供したとして、総務省は地方税法に基づき、洲本市をふるさと納税自治体の指定から5月1日付けで取り消しました。今までに、この指定を取り消された自治体は、「高知県奈半利町」と「宮崎県都農町」があり、今回が3例目です。 洲本市は今後2年間、この制度から除外され寄付金の募集が出来なくなりましたが、この制度が始まった2008年度には「1.200万円」だった寄付金収入が、2021年度には全国8位の「54億円」となり、前年度には「78億円」(暫定額)となっています。

ふるさと納税制度は2008年5月に発足した制度です。地方出身者は、医療や教育など様々な住民サービスを地元で受けながら育つが、やがて進学や就職を機に生活の場が都会に移ることもあり、その結果、そこで永住することとなり税収入が都会に集中することが考えられる。そのことを緩和するため、都会から地方への税源移転を図ったものであると言われています。寄付をした本人が住む自治体に納付すべき個人住民税が減額され、相手先自治体に寄付金が収入として入ります。これが、税源移転ということになります。

( ふるさと納税寄付金は、自分の故郷だけではなくて、全国応援したいと思うどこの自治体への寄付も寄付金控除の対象となります。寄付をする側からすれば、実質ゼロにちかい負担額で寄付金額3割相当の「返礼品」が大きな楽しみです。また、寄付を受ける自治体からすれば、臨時の財源として大きな魅力なのです。地方の活性化に大きく貢献しているのが、この「ふるさと納税制度」ではないでしょうか)

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