「憲法改正について」

相談役・税理士の池田茂雄です。

今回は、「憲法改正について」述べてみます。

   当たり前のように享受している平和な日々が、ある日突然に奪われる事態が起きたとしたら・・・想像してみてください。これは大変なことです。昨今の国際情勢を見ていて、「明日は我が身」との思いをもたれる人も多いのではないでしょうか。我が国の防衛は、「日米安全保障条約」があり、米国の傘のもとで守ってもらっています。それはそれとして、大変ありがたいことです。ただ、重要なことは、「自分の国は自分の国の努力で、これを守るのが基本である」ということを忘れてはいけません。
   現行の憲法第9条には、「戦争放棄・陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権はこれを認めない」との規定があります。 防衛問題で重要なことは、我が国の平和と独立、そして国民の安全を守ることを第一に考えなければなりません。 施行以来75年目となる我が国の憲法ですが、時代にそぐわない部分があるのではないかを含めて、国の防衛について真剣に考える時です
   ただ、憲法の改正は、両議院の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で2分の1以上の賛成が必要です。そのため、国民の幅広い理解を得ることが第一であり、議論をかさね理解を深めながら進めることが望まれます。

憲法改正案の一例、自民案です

<改正の必要箇所 四項目>
(1)「自衛隊の明記」
現在、自衛隊は災害時の救助などで大活躍しており、国民の皆さんから大変喜ばれ信頼される存在となっております。ただ、自衛隊は今でも憲法上の地位が明らかになっていないのです。そこで「第9条の2」を新設し自衛隊の存在を明記する案がでてきました。
現行の「憲法第9条 (1) (2)」の件は、前述のように厳しい手順を要するため、国民の幅広い理解を得ることから進めることが必要です。

          (現行 憲法第9条)
          (1) 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、
          武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
          (2) 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、
          これを認めない。

(2)「緊急事態対応」
大地震その他異常かつ大規模な災害などにより、国会が機能しなくなった事態への対応や、議員選挙が実施困難となった場合などのへ対応です。

(3)「合区解消」
参議院においては、都道府県を単位として代表者を選出し、地方の声を国政に届けるという重要な役割を果たしてきました。ところが、地方においては人口減少が著しく、人口を基準とした議員定数の減少により、2県を1選挙区とする「合区選挙」が実施されることとなり、様々な弊害が顕著化してきました。これを解消するための対応です。
鳥取県・島根県・徳島県・高知県が対象です。

(4)「教育の充実」
国の未来を切り拓く上で極めて重要な役割を担う教育環境の整備です。
現行第89条の規定は、私学助成が禁止されていると読めることからの改正です。

<憲法改正案 条文素案 四項目>
(1項目)「自衛隊を明記」
第9条の2(新設)
(1項) 前条の規定は、わが国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。

(2項) 自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

(2項目)「緊急事態対応」
第73条の2 (新設)
(1項) 大地震その他の異常かつ大規模な災害により、国会による法律の制定を待ついとまがないと認める特別の事情があるときは、内閣は、法律で定めるとこ
ろにより、国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定することができる。

(2項) 内閣は、前項の政令を制定した時は、法律で定めるところにより、速やかに国会の承認を求めなければならない。

(3項) 第64条の2 (新設)
大地震その他異常かつ大規模な災害により、衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の適正な実施が困難であると認めるときは、国会は、法律で定めるところにより、各議員の出席議員の3分の2以上の多数で、その任期を定めることができる。

(3項目)「合区解消」
第47条 参院選「合区」解消 (全面改正)
(1項)(新設)
両議院の議員の選挙について、選挙区を設けるときは、人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案して、選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定めるものとする。 参議院議員の全部又は一部の選挙について、広域の地方公共団体のそれぞれの区域を選挙区とする場合は、改選ごとに各選挙区において少なくとも1人を選挙すべきものとすることができる。

(1項)⇒(2項新設)
前項に定めるもののほか、選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。

第92条 地方公共団体(全面改正)
地方公共団体は、基礎的な地方公共団体及びこれを包括する広域の地方公共 団体とすることを基本とし、その種類並びに組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて、法律でこれを定める。

(4項目)「教育の充実」
第26条3項 (新設)
国は、教育が国民一人一人の人格の完成を目指し、その幸福の追求に欠くことのできないものであり、かつ、国の未来を切り拓く上で極めて重要な役割を担うものであることに鑑み,各個人の経済的理由にかかわらず、教育を受ける機会を確保することを含め、教育環境の整備に努めなければならない。

第89条 (一部改正)
公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の監督が及ばない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
(支配に属しない ⇒ 監督が及ばない)

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