アベノミクス・新・3本の矢

こんにちは。
相談役・税理士の池田茂雄です。
今回は、経済成長のための新たなけん引役としての「アベノミクス・新・3本の矢」について述べてみます。
 

2年前に安倍首相は、「(1)大胆な金融緩和政策・(2)機動的な財政出動政策・(3)民間投資を喚起する成長戦略」の、いわゆる「アベノミクス・3本の矢」を打ち出した。
今回、それらの方針を踏襲して「新・3本の矢」が掲げられたが、これらは成長戦略への力強いメッセージではないでしょうか。
 

1.第1の矢 ⇒「希望を生み出す強い経済」

2020年頃までに「GDP・国内総生産」を100兆円積み上げ、2014年比で2割増の「600兆円」を目標とする。
アベノミクスでは、実質2%、名目3%の経済成長を目指しているが、この成長が続くと6年で目標達成となるとのことです。
 

2.第2の矢 ⇒「夢を紡ぐ子育て支援」

現在の出生率「1.4」を2020年代半ばには「1.8」へと回復させることを目標とする。とはいえ出生率が「1.5」を切った10数年前からさまざまな保育の充実政策をすすめてきたが、効果は小さかった。
これからの子育て支援としては、幼児教育の無償化などあらゆる面での経済的な負担軽減策を推進する。仕事と子育ての両立で女性の労働参加率が高まれば、GDPのアップにもつながることとなる。
 

3.第3の矢 ⇒「安心につながる社会保障」

年間10万人いる介護離職者をなくすため、介護施設の整備充実を図りながら「介護離職者ゼロ」を目指す。
仕事を続けたいが、介護のためやむなく離職する人が多いことである。仕事と介護が両立できれば成長戦略にも沿うこととなる。
 

以上の「新・3本の矢」は、我が国が避けて通ることのできない「財政健全化問題」と「少子高齢化問題」への取り組み姿勢を示したものであるが、非常に難しい目標とも思われる。
厳しい諸情勢の中にあって、今後の対応策に大いに期待したいものである。

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