「大阪都構想について」

相談役・税理士の池田茂雄です。
今回は、大阪都構想について述べてみます。
大阪市を廃止して、4特別区を新設する「大阪都構想」の制度案が、2020年6月19日に大阪府・大阪市の法定協議会で決定した。現在24区ある大阪市が、どのように分割されるのかを述べてみます。

大阪市の住民を対象とした住民投票が、今年11月1日に実施される見通しとなった。賛成多数となれば、諸手続きを得て「2025年1月1日に大阪市が廃止されて、下記の4特別区が新設される見通しである。
2015年5月に、当時、大阪維新の会代表の橋下徹大阪市長が、大阪都構想の賛否を問う住民投票を実施し、わずか1万票の差で否決された。橋下氏は同年12月の任期満了をもって、政界引退を表明し都構想は頓挫した。
その後を継いだ大阪維新の会の松井一郎氏(現大阪市長)と、吉村洋文氏(現大阪府知事)が、大阪都構想の再挑戦を掲げた知事・市長のダブル選挙により、大差で両者が当選した。そして今回、2度目の住民投票への道筋をつけた。
特別区 4区の概要は次の通りである。

(1)北区(北・都島・福島・東成・旭・城東・鶴見の7区を統合)
・西日本最大のターミナルJR大阪駅があり、同駅北側には再開発エリア「うめきた2期」もある。中之島
 周辺は、芸術や医療の拠点として開発が進む。4特別区で人口が最も多い区である。
・人口 約75万人
・面積 48平方キロメートル

(2)淀川区(此花・港・西淀川・淀川・東淀川の5区を統合)
・大阪の玄関口、JR新大阪駅がある。又、2025年開催予定の「大阪・関西万博」会場候補地である人工
 島「夢島」を抱えている。面積は4特別区で最大だが、人口は最少である。
・人口 約60万人
・面積 67平方キロメートル

(3)中央区 (中央・西・大正・浪速・住之江・住吉・西成の7区を統合)
・難波中心のミナミ繁華街があり、大阪城公園など外国人観光客人気のエリアがある。
・人工 約71万人
・面積 65平方キロメートル

(4)天王寺区 (天王寺・生野・阿倍野・東住吉・平野の5区を統合)
・大阪南の玄関口であり、JR天王寺駅が大阪南部や奈良方面に接続している。天王寺公園や長居公園など
 大規模公園がある。文教地区や住宅地、それにコリアタウンがある。面積が最も狭い区である。
・人口 約64万人
・面積 44平方キロメートル
(2020年6月20日 読売朝刊参考)

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