夢が広がる地球儀

 こんにちは!
 所長の池田茂雄です。

 私たちが見慣れている世界地図は、丸い地球を無理やりに平面にしたものなのです。従って、陸地の形や大きさは実際とは異なっています。特に北極や南極に近くなればなるほど、海岸線は変形し面積も大きくなってしまいます。ありのままの地球の姿を正確に表現できるのは、地球をそのままミニチュアにした「地球儀」だけなのです。

 日本は、地球の北半球、太平洋の西のはずれに、アジア大陸に寄り添うように浮かぶ島国です。地球全体から見れば小さなものですが、この小さな国土の中には変化に富んだ季節があり、豊かな自然がいっぱいあります。私が子供の頃の学校の地図では、「上は北」と習いました。その結果、「下は南」・「右は東」・「左は西」と覚えていきました。そのときの教材に使われていたのは、地球を平面に引き伸ばして、方位や地形がひずんでいる地図だったのです。

 私は、ある日、「ユーキャン社」というところから送られてきたパンフレットを見て「大地球儀」のことが目に止まりました。「高さ 75センチ」「幅 50センチ」かなりな大きさの地球儀の案内でした。早速手に入れました。それ以来、地球儀を見ながら世界中に目を向けて、バーチャル世界旅行を楽しんでおります。「北緯35度・東経135度」付近に位置する日本列島・その東側に広大な太平洋・そして南北アメリカ大陸・アフリカ大陸を見てその北方向がヨーロッパ・そして中国・ロシアとつづき、元の日本に戻ります。北極点、南極大陸、そして南極昭和基地などなど、地球儀上での世界旅行も楽しいものです。

 さて、今回は少しだけ難しい話しになりますが、地球儀を興味深く見て頂くために、地球上の「経度」と「緯度」について述べてみます。イギリス・ロンドン中心地から東へ約5km、テムズ川河畔から南へ約800mのところに「グリニッジ天文台」があります。北極点からこの天文台地点をとおり南極点に達する南北線上を世界共通の経度として「経度0度」子午線と定められております。この経度0度を東の方向にすすみますとやがて「東経135度」あたりの日本付近となり、この子午線の南北線上に「明石天文台」があります。すなわち、北極点からこの天文台をとおって南極点に達する子午線上が「東経135度」で、日本の標準時を算出する際の基準となっております。この東経135度子午線が日本の標準時算出の基準となったのは、明治19年7月12日(1886年)とされております。これを更に東にすすむと「東経180度」の日付変更線となります。「グリニッジ天文台」の「経度0度」を反対に西の方向にすすみますと、やがて「西経180度」の日付変更線に達します。丸い地球の一周は360度ですが、この地球を一日24時間で一周するので、一時間に15度回転していることになります。

 北極点と南極点を結ぶ「経度」とは別に、東西を結ぶ「緯度」があり赤道線上を「0度」とし、北の方向へすすむとやがて「北緯35度」日本付近となります。反対に南の方向にすすむと「南緯」となり最南端が「南緯90度」となります。私たちの住んでいる地球の位置は、この「経度」と「緯度」、すなわち、「南北線」と「東西線」により示されております。日本の国土の範囲をこれにより示しますと、東西の境界線は「東経122度56分~東経153度59分」・南北の境界線は「北緯20度25分~北緯45度33分」となります。

 皆さんも、是非、地球儀に夢を膨らませてみませんか。

地球儀

 

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