11月14日は“世界糖尿病デー”です
こんにちは。
相談役の池田茂雄です。
今回は、恐ろしい病気の一つといわれている「糖尿病」についてのお話しをさせていただきます。
「糖尿病」は「尿に糖が出る病気」のように聞こえるかもしれませんが、「血液に含まれる糖分(血糖)が多くなる病気」で、その状態が続くと血管に障害が出やすくなります。糖尿病は「サイレントキラー」と称されるほど、最初のうちは自覚症状が全くありません。知らず知らずのうちに進行してしまいます。そのうちに重大な合併症により患者さん自身の生活を脅かし、命に関わる危険性が高まります。定期的に血液検査をすることで、初めて糖尿病と診断されることが多いのです。
糖尿病特有の合併症である「網膜症・腎症・神経障害」が三大合併症と呼ばれています。
(1)網膜症
徐々に視力低下が起こり、失明者は年間3千人以上といわれています。
(2)腎症
悪化に伴い腎臓の働きが低下し、腎不全に至ると人工透析が必要となり、その患者は1万6千人以上
といわれています。
(3)神経障害
両足のしびれや異常感覚が起こり、進行すれば感覚がマヒし、足の切断を余儀なくされる人は3千人
以上といわれています。
このような合併症を起こさないようにすることが、糖尿病治療では一番大切なことなのです。
糖尿病の発症と進行予防には、バランスのとれた食生活を守ことが大切です。特に動物性脂肪のとりすぎは糖尿病のリスクを高めますので、肉の脂などに含まれている飽和脂肪酸は少なめにし、魚などに含まれている不飽和脂肪酸を多くとりましょう。頻度としては、肉を1回食べたら、魚を3回食べるのが理想的とされています。食事をする順番は、まず野菜を食べてから、肉や魚などたんぱく質や脂肪を含んだものを食べて、最後にごはんなどの炭水化物食品を食べると、血糖はゆるやかに上がることがわかっています。
つまり、「野菜 ⇒ 肉魚 ⇒ ごはんの順に食べる」ことです。
健康診断による血液検査で糖尿病の進行状況をチェックすることで病状の程度を自覚しましょう。
「ヘモグロビン・エイワンシー(Hb A1c)の数値が高くなるほど病状が進行しているのです。
・基準内範囲 5.6%以下
・保健指導レベル 5.7%~6.4%まで
・受診勧奨レベル 6.5%以上
糖尿病にならない7ヶ条
(1)バランスのとれた食生活
(2)夜食をしない、間食をしない
(3)アルコールは、ほどほどに
(4)適正な体重の維持
(5)毎日の食後の歩行(1日最低30分くらい)
(6)ストレス解消
(7)禁煙または節煙
以上のことを心がけながら過ごしたいものですが、「こうすれば絶対に糖尿病を防げるという必勝法則はありません」ということです。〔2014年11月14日 読売朝刊より引用〕
カテゴリー:相談役 | trackback(0) | | 2014年11月17日 21:17